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入院をする必要は無く安心安全で気軽なヒアルロン酸で豊胸ブログ:16-3-14


引っ込み思案な子どもだったぼくが、
小学5年生のときに、学芸会の劇の主役を演じることになった。
それはぼくにとって、大きな事件だった。

「絶対見に行くからね!」
いつも明るいお母さんが言った。
ぼくが世界で一番喜ばせたい相手がこのお母さんであった。

当時、我が家は裕福とは言いかねる状況でしたが、
それでもお父さんとお母さんは一生懸命働いて、
ぼくたち兄弟三人をどうにかこうにか育ててくれていた。

当日、ぼくは熱演した。
ダンボールの帽子を被り、
思春期の入り口に差し掛かった子どもには少々照れくさい
「泣く」という演技もこなした。

家に帰るなり、
お母さんが「すっごく良かった!あんたが一番上手だったよ!」と、
それはもう手放しで絶賛してくれた。

しかしその19時、
年子の兄貴の言葉によって、ぼくは事実を知る。

「一番上手!」どころか、
お母さんはぼくの「熱演」を見てもいなかったのだ。

兄貴は学芸会の運営委員で、
体育館の戸口を開閉する係をしており、
ぼくの出番の時は、兄貴もお母さんを待ち構えていたのだが…

「幕が開いても母さん来なかった。
お前の出番が終わって、幕が閉じてる最中にあわてて入ってきたんだよ」
お母さんの居ないところで兄貴は言った。

ぼくはがっかりした。
先生にでも級友にでもなく、お母さんに捧げた演技だったのに…

見てもらえなかったことは悲しかったが、
お母さんへの失望や怒りは沸いてこなかった。

ただ、
いつも物を入れすぎて
不格好になっている仕事用の鞄をブラ下げ、
息をきらしながら、
慌てて体育館に向かっているお母さんの姿が浮かんだ。

仕事をこなしながらも
きっと24時間中ぼくのことを考え、
精いっぱい調整して、それでも間に合わなかったのだ。

お母さんこそ、本当は泣きたかったに違いない。
「熱演」をしたのはお母さんの方だったのだ。





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